宇宙人の話

妻と子育てと自分と

宇宙人と住まう家…プライスレス。

我が家には宇宙人👽がいる。
ぴょろ子という娘だ。

毎回発想や行動パターンがズレていて面白いのだがあまりにもぶっ飛んでいることが多いため宇宙人と定義している。

異常なほどまでにうどんを愛し、結果の悪いテストは人知れず抹消し、ところ構わずおならを放ち、握りつぶした卵を亜空間へと消し去ることの出来るかなりやばいヤツだ。

※その昔、ケーキ作りをしているママに卵を割るようお願いされたのだが、力を込めすぎてグシャリと握りつぶしてしまった。その際に吹っ飛んだ卵はなんと空中で消え、付近の壁にも床にも汚れが一つもないという珍事件が起きた。その卵はいまだに出てこない。

犬が怯える

幼稚園の頃は不良仲間とともにトイレでみかんを食べているところを先生に見つかり、急いでみかんの皮をトイレに流そうとした事件が起きた。
それを間一髪先生が止め、からの母親呼び出しという伝説のエピソードを持っているのだが
【都合の悪いものは隠蔽する】という性格はこの頃から既に形成されていたようだ。

小学校4〜5年生の頃は、一度聞いた言葉を瞬時に逆さまから言うという何の役にも立たない技を持っていた。
長文はさすがに無理だが、例えばオイラが
「今日もアツいね、暑いから汗びっしょりだね」と言うと

「ネダリヨシッビセアラカイツア、ネイツアモウヨキ!!」

と言った具合に瞬時になんの迷いもなく言えた時期があった。
けれども最近になってからはできなくなったらしい。
そもそもそんなことをしていた記憶がまったく無いそうで、その頃はヘンテコな霊にでも取り憑かれていたのではないかと思っている。

また母親譲りのとんでもなく気の強い性格なため、明らかに自分に非がある場合でも

認めない・謝らない・逆ギレする。
を常に徹底している。

我々人間界の者よりも、わが家の2頭の犬の方がアイツのヤバさを感覚的に察知することができる様で、毎日帰って来ると喜びとはほど遠い【威嚇・警戒・怯え】
そのいずれかに該当する吠え方をする。

ある日の夕方のこと、やたらと犬が吠え続けるので何事かと思い、ふとリビングのドアを見ると映画【シャイニング】のジャック・ニコルソンさながらの表情でドアから顔だけを出し、フーン!フーン!フーン!!!と蒸気機関車のような荒い鼻息を発しながら威嚇しているぴょろ子がいた。

犬を脅しているぴょろ子
ホントにこんな顔をしていた。いや、もっとひどかった。


うちの犬たちは毎日こんな宇宙人に脅かされて本当に不憫でならない。
毎日夕方になると、まともな精神状態ではいられず心穏やかではないだろう。

バッテリーがすぐ切れる

で、毎回悩まされているのがこの宇宙人のバッテリー切れ問題だ。

携帯や家電など世の中にはバッテリー残量がゼロになっても実は少しだけ余力があって、なんとか数分なら復活するものとそうでないものがある。

ヤツの場合は完全に後者で、バッテリーが切れたらおしまい。
そして朝までフル充電されないと再起動できない。

最も厄介なのがそれまでスマホをいじりながらご機嫌でいるのに、とあるキーワードを耳にした途端にバッテリーが著しく減ることだ。

そのキーワードとは

お風呂に入りなさい。

である。

【お風呂】というキーワードが精神と脳に大ダメージを与えるらしく、30%ほどは残っていたであろうバッテリーが一気に1%まで減るので非常に厄介なのだ。口では「わかったー」と言うものの、目から光が消え失せ、突然黙り込む。

5分ほど後にもう一度「風呂に入れ!!」と、言おうものなら

あ…やばい!何やってんの?なんで後ろ向いてるの?
おいおいぴょろ子よ。ぴょろ子さーん!!!

終わった。

彼女の名誉のために、
もちろん翌朝入っています。
毎日入っています。

そんな宇宙人だが…

そんな宇宙人ぴょろ子だが、何を言うわけでもなく、ママが元気に家に帰って来ることをただただ黙って待っていた。
もしかしたら卒業式にギリギリ間に合って来てくれるかも知れない。
1年以上前から予約して楽しみにしていた袴姿を見てもらいたい。
可愛いヘアスタイルと髪飾りのためにホントは切りたい髪をずっと伸ばしてきた。
ママと一緒にたくさん写真を撮りたかった。

とにかくただただいつものように思いっきりギュッと抱きしめて欲しかった。

これまでの色々な我慢が、オイラなんかには想像できないほどのたくさんの我慢が大爆発したのだろう。
ママの最期の日は「この子はこんなに泣く子なのか…」とオイラ自身悲しみの中で冷静にそう思ってしまうほどに泣いた。

同じような経験をされた方なら、もしかしたらわかって頂けるかも知れないが、
パートナーを失うこと以上に子どもたちの深い悲しみのあの顔の方が思い出す度に辛くなる。
今うっかり思い出してしまい、この投稿にも時間がかかっている。
たれ吉とぴょろ子が大泣きしているあの姿を一生忘れることはない。

いつかオイラがピラピラになる時は、絶対に変顔をしながら嬉しそうに
「羨ましいだろ!?やっとママのとこに行けるんだぜ〜。あとはヨロシクね!!」
と言おうと心に決めている。

そしてその時、二人が安心した笑顔で見送ってくれるくらい大人になるまでオイラはまだまだ頑張らねばならないのかと思うと白目になる日々である…。

ちなみにぴょろ子が何度「お風呂に入れ!」と言っても入らなかった時、どうすれば入ってくれるか考えた挙げ句、即興の自作ポエムを送ってみたことがある。

もちろんこの日の夜も入ることは無かった。
水道代と電気代高く付くから朝入るの止めて欲しい。

だだぴ
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